制度名（クレジット種類）:
Verra

プロジェクト実施者:
シュリー・ナコダ・イスパット社

プロジェクトの種類:
バイオマス燃料

プロジェクト番号:
876

Shree Nakoda Ispat Ltd 12MW Biomass power generation project

プロジェクトの概要

本プロジェクトは、もみ殻のバイオマス発電によって製鉄所におけるGHG排出量を削減するプロジェクトです。プロジェクト実施地のチャッティースガル州はインド有数の米作地帯で、隣接する町や村から年間を通じて安定して「もみ殻」が供給されています。

●プロジェクトの背景
シュリー・ナコダ・イスパット社（Shree Nakoda Ispat Limited）は、ビレット/インゴットを製造する誘導炉を備えた、海綿鉄の製造に特化した中堅企業です。海綿鉄およびビレット/インゴットの生産量増加に伴い必要となった電力を、12MWのバイオマス（もみ殻）発電により賄うプロジェクトです。

●持続可能な開発のためのメリット
1. 電力供給の安定性
インドは電力不足の国です。電力需要が送電網からの供給力を上回り、その結果、家庭用および産業用で停電が発生しています。
化石燃料を使用する火力発電所を新設して電力供給を改善するという最も簡単な方法は、温室効果ガスの排出量を増加させ、大気汚染問題につなげてしまいます。
このプロジェクトにより、化石燃料による環境破壊を伴うことなく、発電量の増加を可能になりました。

2. 燃料供給の安全性
原油価格の高騰と、急成長するアジア経済圏からの需要の増加に伴い、燃料供給の確保は、世界レベルで大きな問題となっています。
現地で入手可能なバイオマス（もみ殻）をエネルギー源に変換することは、輸入石油供給への圧力を緩和し、化石燃料発電の拡大よりも持続可能なビジネスモデルとなっています。

3. 地域経済の活性化
このプロジェクトで燃焼されるバイオマスは、ほとんどが農業残渣である「もみ殻」です。
このバイオマスは発電のために購入され、燃焼されます。これは地元の人々/農家が収入を得ることができ、農村経済の活性化に繋がっています。

4. 雇用の創出
バイオマス発電所の開発は、地元住民に対して、設計と建設に携わる労働者の臨時雇用機会を創出しました。そしてシュリー・ナコダ・イスパット社は、バイオマス発電所を運営・管理するために人を常用雇用、さらに、バイオマスをプロジェクト・サイトまで定期的に輸送する業務に携わる人々の雇用機会も創出しました。