サステナブルECとは?コマースビジネス向けの取り組みやサービス事例も紹介!
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SDGsの採択によって、環境に配慮したビジネスが喫緊に求められています。コマースビジネスも例外ではなく、サステナブルECの需要が高まっている状況です。
この記事では、サステナブルECの概要やコマースビジネスにおけるサステナブルな取り組みなどを紹介します。この記事を読めば、サステナブルECについて理解できるようになります。
目次
サステナブルECとは?
サステナブルECの概要を紹介します。
サステナブルECとは、環境に配慮した商品を販売したり、売上を環境保護団体に寄付したりしている通販サービスのことです。
サステナブルとは「持続可能な」という意味です。今ある自然環境を未来まで保つことができる社会を目指します。そのような社会を実現するには、資源を使いすぎず、地球環境を壊さないことが重要です。
サステナブルECが注目される背景
近年、世界ではサステナブルな社会が求められており、ECも例外ではありません。オンラインショッピングが大きく普及し、環境に配慮したECが注目されているのです。
SDGsの採択
1970年代から、世界各地で環境問題や地球資源の枯渇に対する危機意識が叫ばれていました。このような状況から、2015年9月にSDGsが国連サミットで採択されます。
貧困を終わらせ、地球環境を守り、すべての人々が平和と豊かさを享受できる世界を目指して、ECでも取り組めることが模索されています。
ESG投資の加速
ESG投資とは、環境・社会に配慮した事業を行い、かつ適切な企業統治がなされている会社に投資することです。
これは、社会が抱えている課題を解決する企業こそが中長期的に成長していくという考え方に基づいています。このような企業に中長期的に投資することでリターンを期待できるというわけです。
ESG投資における世界全体の資産残高は、2020年時点で35兆米ドルと2016年から55%増加し、投資のスタンダードへとなりつつあります。また、日本の個人投資家の約3割がESG投資を意識しているそうです。
ESG投資の拡大により、企業のサステナブルへの参画が加速しました。企業にとって環境への配慮は欠かせないものとなっています。
消費者意識の変化
「生活者のサステナブル購買行動調査2023」を参照すると、環境・社会に与える影響が少ない買い物の需要が拡大していることがわかります。
買い物の際に環境・社会に与える影響を意識しているかを10点満点で聞いたところ、20~69歳の平均値は4.98点でした。2019年の4.66点から年々高くなっており、中でも10代・20代の平均値が昨年(2022年)よりも大きく伸びています。
コマースビジネスによる環境負荷
ECサイトで購入された商品は、国内外を問わず購入者へと配送されます。特に国を超えた長距離の輸送は、多くのCO2排出を避けられません。CO2排出量の増加は地球温暖化を促進する大きな要因です。
また、コマースビジネスは多くの包装を必要とするため、ごみの排出も問題になっています。
コマースビジネスでできるサステナブルな取り組み3つ
環境への負荷がかかるコマースビジネスにおいて、サステナブルな取り組みを3つ紹介します。
1.サステナブルへの配慮を示す
サステナブルな取り組みは数値で表しづらいものです。その不透明性から、本当は環境に配慮していないのに配慮していると謳う「グリーンウォッシュ」が度々問題となっています。
自社のサステナブルな取り組みを具体的、かつ明確に表明することで、さらに利用者に共感してもらえます。
2.返品率を下げる
返品は、CO2の排出を促進させる要因です。購入者のレビューを分析して返品率を下げることは、返品プロセスで排出されるCO2を削減するのに役立ちます。
3.カーボンオフセットをする
カーボンオフセットとは、企業活動などにおいて排出されるCO2に対し、CO2を削減・吸収するプロジェクトに資金を提供することで排出量の埋め合わせをする仕組みです。
カーボンオフセットのメリットは以下のとおりです。
- 費用に対する温室効果ガス相殺量(費用対効果)が高い
- 確実に温室効果ガスを相殺できる
- 相殺量が数値化できるため分かりやすく、PRしやすい
- 手軽ですぐに開始できる
簡単に温室効果ガスを削減できる反面、カーボンオフセットをするためには自社における排出量の算定や、信頼できる資金提供先選定などが必要です。排出量の算定は専門知識を要し、資金提供先の不透明性も問題視されています。
Sustineriでは、ECとのAPI連携により配送をはじめとしたCO2排出量を自動で算定し、カーボンオフセットまでの実施をサポートするクラウドサービス「Susport API」を提供しています。信頼できるカーボンクレジットも厳選しています。おり、カーボンオフセットを始めるにはうってつけです。
サステナブルECの実現に関心があり、手段としてカーボンオフセットを検討している企業様は、多くのサポート実績があるSustineriにまずはご相談ください!
サステナブルECに取り組んでいるコマースサービス一覧
実際にサステナブルなECを運営しているコマースサービスを3つ紹介します。
エシカルな暮らしオンラインストア
フォロワー数が6.8万人を超える日本最大級のエシカルブランドのオンラインストアです。発送時にかかるCO2を実質ゼロにする「カーボンニュートラル配送」を実施しています。
ネスレ
ネスレネスプレッソは、使用済み空容器を自宅から実質無料で回収するサービスを行っています。回収した容器をリサイクルして新たな容器を作っており、450トン以上もの容器を回収しています。
SUSTAINABLE.
SUSTAINABLE.は、商品・体験・コミュニティーなど、関わる全てのものが様々な形で持続可能なライフスタイルの実現につながっているオンラインマーケットです。
商品の素材や発送に使う梱包材から、可能な限り使い捨てプラスチックやゴミを削減して、環境負荷を軽減することをブランドミッションにしています。
サステナブルなECを目指しましょう!
この記事では、サステナブルECの概要と取り組み、サービス事例について紹介しました。
世界中でサステナビリティが注目される中、コマースビジネスにおいても消費者の環境意識は高まっています。サステナブルなビジネスモデルへのシフトが求められているのです。
環境問題の対策としては、サステナブルへの配慮を示す、返品率を下げる、カーボンオフセットするなどの方法があります。その中でもカーボンオフセットはすぐに着手でき、貢献量を明確に可視化できます。環境に配慮した企業であることをPRしやすい取り組みとも言えるでしょう。
コマースビジネスでかけてしまう環境負荷をカーボンオフセットする取り組みに興味・関心がある方は、豊富なサポート実績を持つSustineriにご相談ください。貴社ECにおいて最適な取り組みをご提案いたします。