カーボンオフセットとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説

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カーボンオフセットとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説

「カーボンオフセットって何?」「企業がカーボンオフセットに取り組むメリットは?」

このような疑問をお持ちの経営者や担当者の方も多いのではないでしょうか?

この記事では、カーボンオフセットの概要や注目されている理由、課題、メリット等について解説します。最後まで読むことで、カーボンオフセットは本当に効果があるのかなどの疑問が解消されます。ぜひ参考にしてください。

カーボンオフセットとは?仕組みをわかりやすく解説

カーボンオフセットとは、企業活動や日常生活で排出されるCO2などの温室効果ガスに対し、他の場所で温室効果ガスを削減・吸収するプロジェクトに資金提供を行う(カーボン・クレジットを購入する)ことによって埋め合わせ(オフセット)する仕組みです。

引用:https://sustineri.co.jp/service/susport/

引用:https://sustineri.co.jp/service/susport/

削減努力をしても減らせないCO2を、温室効果ガス削減・吸収プロジェクトに資金を提供することで相殺します。プロジェクトは主に森林吸収系と排出削減系の2つです。

引用:https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00000320S1A920C2000000/

カーボンオフセットは以下のステップで実施されます。

  1. 知って(排出量の算定)
  2. 減らして(削減努力の実施)
  3. オフセット(埋め合わせ)
引用:https://www.env.go.jp/content/000130730.pdf

さらに、自社のカーボンオフセット商品を購入する企業・消費者へ丁寧な情報提供を行うことで、より信頼性の高いカーボンオフセットの取り組みとすることが可能です。

カーボンオフセットが必要な背景

カーボンオフセット導入の背景には、温室効果ガスによる地球温暖化の問題があります。G7構成国の中で、日本はアメリカに次いで多くの温室効果ガスを排出しています。そのため、日本が率先して温室効果ガスの排出削減に取り組むことで、地球温暖化の問題解決につながるでしょう。

引用:https://www.env.go.jp/content/000128749.pdf

環境省は、2008年からカーボンオフセットに関して温室効果ガス排出量の算定方法ガイドライン、カーボン・オフセットの取組に係る信頼性構築のための情報提供ガイドラインなどを作成しました。

また、2015年にはカーボンオフセット宣言も発表しました。カーボンオフセットへの信頼性、透明性獲得や取組事例の広報活動のため、世間へ情報共有を支援する取り組みです。このように、国を挙げて温室効果ガスの排出削減に取り組んでいます。

カーボンオフセットに取り組む際の課題

企業がカーボンオフセットに取り組む際の課題は、以下の2点です。

  1. 他の方法でCO2排出量削減をしない理由になる
  2. CO2排出量算出方法の透明性が低いケースがある

それぞれの課題について説明していきます。

他の方法で二酸化炭素削減をしない理由になる

まず、安易にカーボンオフセットをすることで、地道な節電などによるCO2排出量削減努力をしなくなる可能性があります。あくまでカーボンオフセットは、他の温室効果ガス削減努力を最大限した後の最終手段です。環境省もオフセット指針の中で以下のように注意を促しています。

(2)カーボンオフセットが、自ら排出削減を行わないことの正当化に利用されるべきではないこと

環境省

CO2排出量算出方法の透明性が低いケースがある

カーボンオフセットについて調べていると、効果性に疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。

実際に海外では、ディズニーやグッチなどの企業が投資したカーボンオフセットプロジェクトで、9割以上のクレジットが存在しないことが判明した例があります。

カーボンオフセットが進んでいる海外では、利益重視のためプロジェクトの質が玉石混合です。

一方日本では、Jクレジットなど国や環境省を通じたプロジェクトが主流なので安心感がありますが、世界全体で見れば正確な算出方法を公開している機関を見極めることが重要です。

カーボンオフセットのメリット

企業がカーボンオフセットに取り組むメリットは、以下の3点です。

  1. 自社のブランディングにつながる
  2. 脱炭素社会を作る先駆けになる
  3. 投資家から評価を得やすくなる

1.自社のブランディングに繋がる

日本において、カーボンオフセットに取り組んでいる企業は多くはありません。そのため、先駆けてカーボンオフセットに取り組むことで自社の注目度が上がり、効率的に同業他社との差別化ができます。

ちなみに、企業が環境省の「カーボン・オフセット第三者認証基準」で認証されると、専用の認証ラベルが付与されます。この認証ラベルを保持することも、企業としては大きなメリットとなるでしょう。

2.脱炭素社会を作る先駆けになる

西欧諸国など先進国では既にカーボンオフセットが一般的になっており、例えばイギリスでは350の上場企業がカーボンオフセットを行っています。そのため、SDGsなど環境への配慮が広まった日本でもカーボンオフセットは普及していくでしょう。

企業がカーボンオフセットに取り組むことで、CO2排出量の削減・吸収活動の活性化を後押しし、脱炭素社会へつながる一歩となります。

つまり、環境意識が高い会社のイメージを獲得できます。さらに、他社との差別化も図ることができるため、業績向上にも繋がる可能性があります。

3.投資家から評価を得やすくなる

カーボンオフセットに取り組むことで、世間や消費者だけでなく、投資家からも評価を得やすくなります。近年ESG投資がトレンドになり、その評価に影響を与えるからです。

ESGとはEnvironment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス)の頭文字を取ったもので、ESG投資は環境や社会に優しく企業統治されている会社に投資をする仕組みです。

従来より一歩進んだ取り組みとして投資家から評価を得られると、資金調達がしやすくなる、会社の株価が上がるなどのメリットがあります。

引用: https://www.gpif.go.jp/esg-stw/esginvestments/

カーボンオフセットへの取り組み方法

カーボンオフセットには、以下3つの実施方法があります。

  • 製品・サービスオフセット
  • 会議・イベントオフセット
  • 組織活動オフセット

日本においては、上記3つには当てはまらないその他の取り組みも行われています。それぞれの方法について紹介していきますので、参考にしてください。

製品・サービスオフセット

製品・サービスオフセット
引用:https://www.env.go.jp/content/000209286.pdf

製品・サービス提供者がオフセットを行い、消費者による製品サービス購入によってカーボンオフセットが行われます。製品製造時の温室効果ガス排出をオフセットした衣類、発電時エネルギー消費に伴う排出をオフセットした電力の販売などが例です。

会議・イベントオフセット

会議・イベントオフセット
引用:https://www.env.go.jp/content/000209286.pdf

競技大会やコンサートなどのイベント主催者が、開催時に排出される温室効果ガスを参加者がチケットを購入することでオフセットします。会場運営、出席者の移動や滞在によって排出される温室効果ガスをオフセットした国際会議などの例もあります。

組織活動オフセット

組織活動オフセット
引用:https://www.env.go.jp/content/000209286.pdf

企業、自治体、NGOなど組織の事業活動から排出された温室効果ガスを、組織自身がクレジットを購入してオフセットします。温室効果ガス排出量に対してオフセットを行い、CSRレポートなどで公開することもできます。

その他の取り組みによるオフセット

オフセットの中には、上記の3つに当てはまらないものもあります。

製品・サービスを介した取り組みにおいて、製品・サービスの製造や運搬などによって排出される温室効果ガスではなく、購入者・利用者の日常生活に伴う温室効果ガスを埋め合わせする取り組みなどです。

また、オフセットの対象や主体を設定しない場合もあります。例えば、製品の販売者が販売と併せてクレジットを購入し、日本や世界全体の温室効果ガス排出削減に貢献することを主張する取り組みが挙げられます。

これらの場合、カーボンオフセットの一連のプロセスである、「知って、減らして、オフセット」に沿うとは限りません。

参考:我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針)第4版

日本企業の取り組み事例

日本企業の取り組み事例として、Sustineriがご支援しているJR東海様の事例を紹介します。

JR東海様は、「貸切車両パッケージ」を利用した企業などが移動に伴って排出してしまう温室効果ガスをオフセットできる取り組みを始めました。利用者は貸切車両パッケージ申し込み以外のお手続きなく、カーボンオフセットを実施できます。

サービス業や広告代理店などでは、出張による温室効果ガス排出量が企業活動全体の5-7割を占めるといわれています。そのため、利用企業や団体にとって効果的な気候変動対策が実施できる取り組みです。海外やスポーツ関連の団体での需要も高い傾向にあります。

引用:https://sustineri.co.jp/2023/10/jrcentral-case/

その他の企業の取り組み事例について詳しく知りたい方は、「カーボンオフセットの導入事例10選 | 国内外の企業の取り組みを具体的に紹介!」も読んでみてください。

カーボンオフセットに関するよくある質問

最後に、カーボンオフセットに関するよくある質問に回答していきます。

Q.カーボンオフセットとカーボンニュートラルの違いは?

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を同じにすることで全体で排出量をゼロにした状態のことです。一方、カーボンオフセットは排出される温室効果ガスを埋め合わせる「取り組み」です。つまり、カーボンオフセットはカーボンニュートラルを実現する手段の一つと言えます。

Q.カーボンオフセットとカーボンクレジットの違いは?

カーボンクレジットとは、温室効果ガスの排出権であり、他の企業などと取引して売買されます。一方カーボンオフセットは、温室効果ガスの排出量を埋めあわせる取り組みのことです。

Q.カーボンクレジットの価格はいくらですか?

日本のカーボンクレジットは、経済産業省、環境省、農林水産省が運営するJクレジット制度が主流です。クレジットの種類は再生可能エネルギー由来、省エネルギー由来、森林吸収由来などがあります。

価格は、クレジット創出者やプロバイダー、東京証券取引所が開設したカーボン・クレジット市場などで1tあたりの価格が決まり、時期により変動する時価であるため一概には言えません。一般的には、創出や認証などの手間などの理由で、省エネルギー由来<再生可能エネルギー由来<森林吸収由来の順に価格が高くなる傾向にあります。

まとめ

ここまでカーボンオフセットについて紹介してきましたが、概要を理解しても実際どのように取り組みを開始すればよいか、不安や懸念が残っているのではないでしょうか。

Sustineriが提供する「Susport」は、オフセットの対象となる商品・サービスの提供や事業活動の実施にともなうCO2排出量を手軽に算定でき、カーボンオフセット実施まで一気通貫で実現できるクラウドサービスです。幅広い対象で使用でき、カーボンオフセット証明書も発行できます。

この機会に、Sustineriと一緒にカーボンオフセットへの一歩を踏み出してみませんか。専門知見を有する担当者が、ご相談から対応いたします。

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